はじめに
旅行は人生を豊かにする素晴らしい経験ですが、費用がネックになることも少なくありません。
しかし、適切な計画と知識があれば、予算を大幅に抑えながらも充実した旅行体験ができます。
本記事では、実体験に基づいた20の節約方法を紹介します。
一般的なポイント・マイル活用法だけでなく、実践的なテクニックから知る人ぞ知る裏技まで、幅広く解説していきます。
基本的な旅行節約術
スカイスキャナーで航空券を探す
航空券予約の際は、各航空会社のサイトではなく比較サイトを活用しましょう。特にスカイスキャナーは非常に便利なツールです。出発地、目的地、日程を入力するだけで、様々な航空会社の料金を一度に比較できます。
最安値検索機能を使えば、航空会社横断で最も安い航空券を見つけることができます。ただし、検索結果が出たら、必ず各航空会社の公式サイトも確認しましょう。直接予約した方がさらに安くなるケースもあります。
飛行機・宿泊施設を早期予約する
旅行の計画が固まったら、即座に予約するのが鉄則です。多くの航空会社や宿泊施設では、早期予約割引(早割)を提供しています。例えば、ANAの国内線「SUPER VALUE」では最大85%もの割引が適用されることもあります。
ホテルについても、一般的に10%程度の早割が用意されていることが多いです。早期予約は費用面だけでなく、人気施設の枠確保という点でもメリットがあります。
オフシーズンに旅行する
観光業界には明確なオンシーズンとオフシーズンがあります。ゴールデンウィーク、お盆休み、年末年始などのピーク時期は、需要が高まるため料金も大幅に上昇します。
また、観光地によって繁忙期は異なります。例えば京都は桜の春、紅葉の秋、祇園祭の時期が特に混雑します。こうしたシーズンを避けてオフシーズンに旅行すれば、同じ場所でも大幅な節約が可能です。
平日に旅行する
曜日によって料金が変動することも覚えておきましょう。土日は旅行需要が高まるため、航空券もホテルも価格が上昇します。対して平日は比較的安く設定されていることが多いです。
有給休暇を取得できる環境であれば、平日に集中して休みを取り、旅行するのが賢明です。航空券だけでも数千円から1万円程度の差が出ることもあります。
夜行バスを利用する
長距離移動の際は、夜行バスの利用を検討しましょう。公共交通機関の中では、新幹線や飛行機に比べて高速バスは圧倒的にコストパフォーマンスに優れています。
例えば、東京から名古屋への移動を比較すると、新幹線が1万円から1万5,000円、電車が約6,000円なのに対し、高速バスは約3,000円で利用できます。さらに夜行バスであれば移動中に睡眠を取れるため、宿泊費も節約できる一石二鳥の方法です。
ただし、乗り物酔いがある方や身長の高い方にとっては、バス車内での睡眠は快適ではないかもしれません。
賢くサービスを活用する
ポイントプログラムを利用する
各予約サイトが提供するポイントプログラムを活用しましょう。じゃらんnet、楽天トラベル、Booking.comなどの予約サイトでは、利用に応じてポイントが貯まります。
特に楽天トラベルで獲得できる楽天ポイントは、楽天市場などの楽天系サービスでも使えるため、換金性が高いのが魅力です。旅行は1回あたりの支出が大きいため、ポイント還元も大きくなります。
クレジットカードのポイントプログラムと組み合わせれば、さらに効率的にポイントを貯められます。
ポイ活もおすすめです。
Airbnbを利用する
宿泊費を抑えたい場合は、従来のホテルだけでなくAirbnbも検討しましょう。世界中で利用されている民泊サービスAirbnbでは、一般的なビジネスホテルと比較して1泊あたり数千円安く宿泊できることが多いです。
サービスの質もホテルに引けを取らず、むしろアメニティが充実していることもあります。ホストは評価システムによってサービス品質を維持するインセンティブがあるため、安心して利用できます。
また、現地の住宅に滞在することで、その土地の雰囲気をより深く体験できるというメリットもあります。
ホステルを利用する
より大幅に宿泊費を節約したいなら、ホステルの利用も検討価値があります。ホステルは必要最低限のサービスに絞ることで、非常に安価な宿泊を提供しています。
ドミトリータイプ(相部屋)の宿泊施設なら、1泊2,000円から4,000円程度で宿泊できることも珍しくありません。ただし、アメニティがほとんど提供されていなかったり、プライバシーが限られていたりする点には注意が必要です。
一度試してみることで、自分に合うかどうか判断するのがおすすめです。
LCCを利用する
飛行機での移動を検討している場合は、大手航空会社ではなくLCC(ローコストキャリア)の利用を検討しましょう。LCCは格安航空会社とも呼ばれ、大幅に安い料金で航空券を提供しています。
例えば、東京から沖縄への移動では、大手航空会社が片道2万円程度かかるところ、LCCなら1万円以内で済むことが多いです。特別なキャンペーン時には、片道1,000円という破格の料金で提供されることもあります。
日本国内では、成田空港を拠点とするジェットスターや、関西国際空港を中心に運航するピーチが代表的なLCCです。安全性は大手航空会社と変わらないため、安心して利用できます。
公共交通機関を利用する
目的地での移動には、タクシーやハイヤーではなく公共交通機関を活用しましょう。タクシーは便利ですが、料金が高くなりがちです。
電車やバスなどの公共交通機関を利用することで、交通費を大幅に抑えられるだけでなく、現地の人々の日常に触れられるという魅力もあります。例えば、与那国島の公営バスなど、その地域ならではの交通手段を体験できることもあります。
旅行計画の工夫
パッケージプランを利用する
個別に予約するより、パッケージプランの方が総合的に安くなることもあります。航空券とホテルをセットにした「ダイナミックパッケージ」などは、別々に予約するよりも数千円から数万円安くなるケースが少なくありません。
特に旅行代理店やオンライン旅行サイトが提供する限定プランは、航空会社やホテルと直接交渉した特別価格が適用されていることもあるため、チェックする価値があります。
マイルを活用する
頻繁に飛行機を利用する方は、マイレージプログラムの活用を検討しましょう。貯まったマイルは無料航空券や座席アップグレードに利用できます。
また、マイルを貯めるためだけにフライトする必要はありません。クレジットカードの利用や提携店での買い物でもマイルが貯まります。マイルの有効期限や使用条件を把握し、計画的に活用することが大切です。
荷物を減らす
旅行の際は荷物を最小限に抑えることも節約につながります。特にLCCでは、手荷物の重量や大きさに応じて追加料金が発生します。必要最低限の荷物だけを持参し、現地で調達できるものは現地購入を検討すると良いでしょう。
また、荷物が少ないと移動も楽になり、公共交通機関の利用がしやすくなるという副次的なメリットもあります。
海外旅行の節約術
通信は海外ローミングを利用する
海外旅行では通信費も大きな出費になりがちです。現地SIMの購入や空港でのWiFiルーターレンタルも選択肢ですが、短期の旅行なら自分のキャリアが提供する海外ローミングサービスが便利で経済的なことも多いです。
多くの通信キャリアでは、一日単位の定額プランを提供しており、複数の国を周遊する場合でも手続きが簡単です。出発前に必ず自分のプランと料金を確認しておきましょう。
旅行保険を見直す
海外旅行保険は必要ですが、適切なプランを選ぶことで節約につながります。クレジットカードに付帯している海外旅行保険を活用すれば、別途保険に加入する必要がない場合もあります。
ただし、カード付帯の保険は補償内容が限定的なことも多いため、旅行の内容や期間に応じて、必要な補償が得られるか確認することが重要です。
旅行節約の裏技
航空券の予約タイミングを狙う
航空券の価格は需要と供給によって日々変動します。一般的に出発の2~3ヶ月前が最も安く、直前になるほど高騰する傾向があります。また、火曜日や水曜日の深夜に予約すると安くなるというデータもあります。
価格追跡機能を使って希望の航空券の値動きをモニターし、値下がりしたタイミングで予約すると良いでしょう。
ホテルに直接交渉する
予約サイトで気に入ったホテルを見つけたら、ホテルに直接連絡して価格交渉してみることも効果的です。予約サイトへの手数料がない分、直接予約の方が安くなることもあります。
特に連泊する場合や閑散期には、交渉の余地が大きくなります。丁寧に問い合わせてみましょう。
現地の食事は工夫する
旅行中の食費は意外と大きな出費になります。毎食レストランで食べるのではなく、朝食はホテルの無料サービスを利用し、ランチは現地のスーパーやコンビニを活用するなど工夫しましょう。
また、観光客向けのレストランより少し離れた地元の人が通う店の方が、美味しくて安いことも多いです。
無料の観光スポットを活用する
多くの観光地には、入場料が必要な場所だけでなく、無料で楽しめるスポットも豊富にあります。公園、市場、寺社仏閣の外観、美しい街並みなど、お金をかけずに楽しめる場所を事前にリサーチしておくと良いでしょう。
また、美術館や博物館も、特定の日や時間帯に無料開放していることがあります。
ボランティアや交換制度を活用する
長期旅行を検討している場合は、ワーキングホリデーやWWOOF(世界有機農業ネットワーク)などの制度を活用するのも一案です。宿泊と食事の提供を受ける代わりに、数時間の労働を提供するシステムです。
これにより滞在費を大幅に抑えられるだけでなく、現地の人々と交流でき、より深い旅の体験ができます。
まとめ:効果的な組み合わせで最大限節約
旅行費用を効果的に抑えるには、上記の方法を組み合わせることが重要です。例えば、平日のオフシーズンに早割で予約したLCCの航空券を使い、Airbnbに宿泊し、現地では公共交通機関を利用するという組み合わせなら、通常の半額以下で旅行できることも珍しくありません。
ただし、旅行の目的は楽しむことです。過度な節約で旅行自体が苦行になってしまっては本末転倒です。自分のスタイルや快適さとのバランスを取りながら、無理なく続けられる節約法を見つけることが大切です。
最後に、最も重要なのは早めの計画です。時間に余裕を持って準備することで、より多くの選択肢から最適なプランを選べます。これらの方法を参考に、賢く節約して素晴らしい旅の思い出を作ってください。